少年教育は予防対応策

われらは生きている (平成13年)

われらは生きている 1.ヒ. ト3は弱く生まれる 人の子のヒトは、動物界の中で非常に弱い状態で生まれてくる。身を守るための力を何ももたず、言葉を話すことも2本足で立って歩くことも、食物をとって食べることもできない。 10月10日の月満ちて生まれてく…

子どもの遊びの形態と文化的特徴(昭和61年)

子どもの遊びの形態と文化的特徴 よりよい社会人に必要な基本的能力は、発達段階に応じて培われるべきものであるが、その習得には、幼少年時代の素朴な遊びほど重要なものはない。 1.遊びは民族文化の原点 いつの時代も社会人は、よりよい後継者を育む努力…

社会の素養を育む野外文化活動を(昭和59年)

社会の素養を育む野外文化活動を 野外文化活動は、スポーツ的な要素、娯楽的な要素、情操的な要素を含み、青少年の社会性、人間性を培い、知的欲望と体力養成を同時に満たすきわめて重要なことである。 1.自然と風習 南北に長い日本列島の自然は活力と緑に…

ぞうりをはいた子どもたち(昭和58年)

ぞうりをはいた子どもたち 小学校3年生頃までは、学校や町中ではぞうりをはいて遊ぶことを奨励してはどうだろうか。 1.長く立てない青少年 十数分間の朝礼に立ち続けられない小中学生や高校生が多いことは周知のことであるが、大きな問題になることなく、…

少年教育に望むこと(昭和56年)

少年教育に望むこと 地球上のより多くの民族が、宗教や思想の組織化のためではなく、自主管理のもとに吸収型の国際化ができるよう努力している。 1.人間に共通した能力の開発 いかなる人間も社会の一員としてしか生きていけない弱さがある。その範囲の大小…

健康であるためには(昭和51年)

健康であるためには 誰もが健康でありたいと願うが、それは子供の時にほぼ決定される。子供は本能的に生命力を養成しようと活動するもので、子供時代の少々のけがは、大人になってからの健康の勲章でもある。 1.子供はよくけがをする 猿も仔猿の時は、よく…

少年教育と暗闇体験(平成19年)

少年教育と暗闇体験 1.暗闇の不安 闇とは、光が全くささず、何も見えない状態のことで、“一寸先は闇”、“闇にまぎれる”“真相が闇に葬られる”等と使われている。 古来、人類が最も恐れたのは闇であり“魔の闇”とも表現された。光のない世界は、不安と孤独にさ…

防災訓練としての“かち歩き” (平成4年)

防災訓練としての“かち歩き” 1.大人になるための鍛錬 世界の各地に古くから心身の鍛錬があり、忍耐力や克已心、向上心などを培うためのいろいろな行事があった。 例えば、日本では、力だめし、相撲、肝試し、遠泳、山登り、綱ひき、和船競漕など。これらは…

野外伝承遊びは人づくり(平成11年)

野外伝承遊びは人づくり 1.文明の落とし子たち 今日の文明社会では、子どもたちか野外で遊ばなくなっているし、遊べなくなっている。その代わり、文明機器を相手に室内で1人で遊ぶようになった。世界の多くの人々は、そのような子どもたちを文明化や豊か…

知恵者たちの青少年教育(平成8年)

知恵者たちの青少年教育 1.文明社会の諸現象 自然とともに生きてきた私たち人類は、より豊かに、安全に、幸せに生活するために、いろいろな道具を生み出してきた。ところが、その文明器具が、私たちの価値観や生活観・行動様式にまで大きな影響を及ぼすよ…

少年期に総合的体力を(平成30年)

少年期に総合的体力を 1.少年期の心身発達段階 ここでの少年とは、心身の完成期に達していない男女のことで、心身の発達段階によって、6歳から15歳までとする。 少年期の心身の発達段階としての年間発育量は、次のように考えられている。 神経の発達は5歳…

少年教育の基本は予防対応 (平成26年)

少年教育の基本は予防対応 1.いじめ・非行等はなくならない 人間が社会的動物である限り、争いや不和は起こり得る。ましてや未熟な子どもの世界では、いじめやけんか、そして非行等は起こり得ることである。 だからこそ、学校教育も社会教育も、それらを未…

青少年教育の起こり(平成9年)

青少年教育の起こり 1.強い女性と弱い男性の社会 動物の多くは母系社会で、私たち人類も、放置すれば自然に母系的社会になる。 本性的女性の特徴は、男性よりも生命力や順応性が高く、非活動的で物事に対する反応のスイッチかオンとオフに切り替わり難く、…