2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

人づくりは安全な食物から(平成4年)

人づくりは安全な食物から ソ連解体で社会主義が負けたといわれているが、大統領がセールスマンの役目をせざるおえないアメリカ資本主義もまた勝ったとはいえない。両国に共通することは、不十分な国民教育と膨大な軍事費に負けたし、極端な管理主義と自由主…

21世紀の新しい教育観(平成11年)

21世紀の新しい教育観 1.遊びとしての体験学習 私たちは、子どもたちが先端技術や知識を習得するための学習には熱心であったが、社会人として生きるに必要な基本的能力を身につけるための学習には、無関心を装ってきた。 しかし21世紀の“教育”は、知識や…

新人教育の新しい方向性(平成2年)

新人教育の新しい方向性 1.現代青年の特徴 人類は古代から今日まで、社会の後継者を育む健全育成を忘れることなく続けてきた。その基本は、まず家庭で習慣的能力である“躾”と呼ばれる基礎的防衛能力を培い、次に地域社会において精神的能力である“素養”と…

少年が父になるために(平成11年)

少年が父になるために 出産は女性の特権かと思いきや、本年2月下旬の新聞に“男性でも腸内に受精卵を注入して子を産むことが可能である”というイギリスの医学者発表のニュースが記載されていた。 真偽のほどは別として、雄である男性に子を産ませようなどと…

エリートになるための必要条件(昭和55年)

エリートになるための必要条件 人間の偉大さは.いつの時代にも、努力と工夫を続けることであり、その喜びを知っている者が、真のエリートなのである。 1.防衛能力の養成 「猿も木から落ちる」いや、1歳くらいまでの猿は地上生活が多く、しょっちゅう木か…

『平成改革』のすすめ(平成3年)

『平成の改革』のすすめ 日本は、明治維新以来欧米化の波に洗われて和洋折衷の文化・文明をつくり上げ、世界にも例を見ない画一的な統一国家を形成してきた。しかし、第二次世界大戦以後は、アメリカナイズの傾向があまりにも強く、個の権利を主張する民主社…

40・50代からの教育改革(平成9年)

40・50代からの教育改革 1.民主教育50年 戦後の民主教育が始まったのは、昭和22(1947)年4月であった。その年に小学校に入学した私は、新しい教科書の最初に書かれていた、“みんなよいこ、ぼくもあなたもみんなよいこ”を大きな声で読んだ。 それからすで…

青少年教育と野外文化(昭和61年)

野外文化活動はいかに文明が進歩しようと、人間の本質が変らない限り、社会生活を営む構成員の基本的な能力を育むために必要なことであり、人間の絆を培うものである。 1.青少年教育のねらい 高等な文明的社会における青少年教育は、人類の共通課題である…

はじめに

昭和39年3月に東京農業大学を卒業した私は、卒業後は“農家の跡を継ぐ”との親との約束を反故にし、東京オリンピック大会が閉会した直後の、11月9日に、当時はまだ珍しかった世界一周旅行に横浜港から船で出発した。 約3年後の昭和42年8月10日に地…