昭和60年代

日本人からの出発(昭和62年)

日本人からの出発 日本人は、まずしつかりとした日本人であることが、国際社会に生きる資格であり、自分たちの文化を大事にすることこそが国際化への道であることを、承知することが必要だ。 1.不明な日本人像 この数年来、日本に日本人かいなくなりつつあ…

日本語の2通りの数え方(昭和62年)

日本語の二通りの数え方 日本人は、“いち、に、さん”と“ひい、ふう、みい”の2通りの数え方を使いわけたことにより、日本人特有の感情や考え方を培わせたのではあるまいか…。 1.言葉の使いわけ 日本には古くから数の数え方が2通りある.この理由について…

日本の必要条件(昭和62年)

日本の必要条件 我々は、これから社会の後継者づくりに努力し、内部の充実と発展を促してしっかりと大地に根をはり、この繁栄と平和の恩恵を地球上の人々と共に、より長く分かち合えるように最善を尽さねばならない。 1.繁栄の条件 定住した稲作農耕文化を…

日本国の再認識(昭和62年)

日本国の再認識 人類の発展を促す方法の1つとして、日本人は驕(おご)ることなく、世界の異文化としての日本社会を更に充実し、発展させる努力と工夫を続けることが望まれる。 1.自然と文化の特徴 いかなる民族も、自然と共に生きているのだか、日本人にも…

子どもの遊びの形態と文化的特徴(昭和61年)

子どもの遊びの形態と文化的特徴 よりよい社会人に必要な基本的能力は、発達段階に応じて培われるべきものであるが、その習得には、幼少年時代の素朴な遊びほど重要なものはない。 1.遊びは民族文化の原点 いつの時代も社会人は、よりよい後継者を育む努力…

青少年教育と政治観(昭和63年)

青少年教育と政治観 新しい日本の政治は、繁栄のための経済活動を中心とするものではなく、社会の安定と継続をも重要視すべきである。さもなければ、社会の内部衰退による墓穴を掘ることになる。 1.見本のない青少年教育 日本史上、今日ほど青少年教育が困…

子どもたちに今何が必要か(昭和60年)

子どもたちに今何が必要か いつの時代にも子どもたちの特徴を知り、社会的、文化的にどのようなことが欠けており、どのような人間性や社会性が望ましいかを考え、そのことを子ども自らに気づかせる生活労働の体験が必要なのである。 1.巣ごもりは非社会的…

教育改革は教員養成から(昭和62年)

教育改革は教員養成から 教員養成大学及び社会教育関係者を養成する大学に、“野外文化講座”を開講し、知恵と知識のある教員や指導者を養成すべきである。 1.民主教育と日本 戦後の日本は、20世紀におけるアメリカ的理想教育をしてきたのではあるまいか。 …

青年の行動の原点(昭和60年)

青年の行動の原点 行動が正しいかどうかは後日にまかせるしか方法がないので、ことの始まりを知り、経過を意識することができるならば、まず己の信ずるところに従って行動することである。 1.ふるさとからの出発 幼少年時代を過したふるさとの海や川、野山…

青少年教育と野外文化(昭和61年)

野外文化活動はいかに文明が進歩しようと、人間の本質が変らない限り、社会生活を営む構成員の基本的な能力を育むために必要なことであり、人間の絆を培うものである。 1.青少年教育のねらい 高等な文明的社会における青少年教育は、人類の共通課題である…