日本人という民族

日本人に名誉と勇気を(平成11年)

日本人に名誉と勇気を お金を失うことは、少し失うことだ 名誉を失うことは、多くを失うことだ 勇気を失うことは、全てを失うことだ ゲーテの言葉である。 人類は、これまで長い間、貧に対する哲学を持ち、飢えに対する文化を培ってきた。しかし、まだ豊かさ…

日本人が誇れるもの(平成元年)

日本人が誇れるもの これ程世界の知識、情報、技能、文化、物資を一堂に集めていながら、青年が自分の国を誇れないのは、社会の価値基準が狂っているせいかもしれない。それにしても、大人がもう少し自信と誇りをもつべきではあるまいか。 1.社会に役立つ…

日本人の保証(昭和56年)

日本人の保証 人間は不安で満たされないときは努力し安全を求め、平和で豊かなときには労働意欲をなくし快楽を求める。しかし、いかなるときにも人間の最後の保証は自然の恵みである。 1.世界の中の自分の大地 私は過去11年間に111ヵ国の国々を探訪し…

逞しい日本人の育成(平成25年)

逞しい日本人の育成 1.孤独で淋しい子どもたち 4~50年前までの日本の子どもたちは、家庭や地域社会で異年齢集団での群れ遊びが自然に出来ていた。ところが、昭和40年代に入ると日本が徐々に豊かになり、人口が都市に集中する工業化が進み、地域社会が崩壊…

先取り好みの日本人(昭和57年)

先取り好みの日本人 日本列鳥のように、民族戦争のなかった地域の人々は、侵略がいかなる行為であり、それが時と場合によって、悪にも善にもなり得るという外交術の舞台裏を理解しきれないことが多い。 1.侵略のなかった国 人類史の中で、日本人は民族戦争…

日本人としての在り方(平成30年)

日本人としての在り方 1.個々に多少の犠牲 この地球上に74億人以上も住んでいる人類は、残念なことに、集団生活を営みなから自己を主張して他を否定したり、抹殺したりするという残酷を極める本質がある。しかしもう一方では、集団の中でより良く逞しく生…

民族的日本人とは(昭和52年)

民族的日本人とは 人間は、インターナショナルになればなるほどナショナルになり、年長者になればなるほど閉鎖的で、若ければ若いほど解放的である。 1.日本人とは 「日本人とは?」と尋ねられて、まともに答えられる日本人は少ない。 日本人という意味には…

遅れて来た民族(昭和57年)

遅れて来た民族 世界中から遅れて来た民族と思われている日本人の真価は、豊かな現状を平和的により長く維持することによって認められる。 1.発展するのは何故か 今や日本の存在は世界の注目の的になっている。しかし。その本質について知っている日本人は…

民族の言葉と風習(昭和56年)

民族の言葉と風習 自然環境によって培われた言葉や風俗習慣は、共同体験を通じてのみ理解されるものであり、理論的に比較できるものではない。 1.自然は創造の知恵 中国の雲南山岳地帯の南に続くナガ高地にコニャック族と呼ばれる人々が住んでいる。彼らは…